MENU

株式会社の税理士費用はいくら?年商別の相場一覧と賢い選び方を徹底解説

目次

株式会社が税理士に支払う費用の全体像|何にいくらかかるのか

税理士費用は「3層構造」で成り立っている

株式会社が税理士に支払う費用は、大きく3つの層に分かれています。この構造を最初に理解しておくだけで、見積もりの比較や費用交渉がぐっとスムーズになります。

①月額顧問料:毎月発生する基本料金です。経営相談への対応、税務アドバイス、帳簿チェックなどが含まれます。法人の場合、一般的に月額2万〜5万円程度が相場です。

②決算申告料:年に一度、決算書の作成と法人税の申告書類の提出にかかる費用です。顧問料の2〜6ヶ月分が目安とされており、年商1,000万円未満の小規模法人でも15万〜30万円程度が一般的です。

③オプション料(追加費用):記帳代行・給与計算・年末調整・社会保険手続きなど、顧問料に含まれないサービスを個別に依頼する際に発生します。

この3層の合計が、年間にかかる税理士費用の総額です。「顧問料が安い!」と飛びついたものの、オプション料が積み重なって総額が高くなるケースは非常によくあります。契約前に必ず「年間トータルでいくらになるか」を確認しましょう。

年間トータルコストの目安は「年商の2〜3%」

税理士費用の適正水準を測るうえで、よく使われる指標が「年商の2〜3%」という目安です。たとえば年商1,000万円の会社であれば年間20万〜30万円、年商3,000万円なら60万〜90万円が一つの適正ラインとされています。

もちろん、業種・取引件数・従業員数によって実際のコストは前後します。飲食業や小売業のように日々の取引が多い業種は、記帳代行の手間が増えるぶん費用が高くなる傾向があります。一方、取引件数が少ないコンサルティング会社やIT系スタートアップでは、割安に収まるケースも多いです。

まずは自社の年商と業種から「2〜3%」で大まかな年間予算を見積もり、その範囲内に収まるプランを探すという進め方が、コスト管理の第一歩です。

顧問料に「含まれない」追加費用に要注意

法人税理士の費用でありがちなトラブルが、「思っていたより費用が多くかかった」という声です。その原因の多くは、顧問料だけでなくオプション費用の存在を事前に把握していなかったことにあります。

主な追加費用の目安は以下のとおりです。

  • 記帳代行:月額1万〜3万円(仕訳件数によって変動)
  • 給与計算:月額5,000円〜2万円(従業員数に応じて変動)
  • 年末調整:1〜3万円(従業員1人あたり数千円が加算されることも)
  • 税務調査対応:別途費用が発生するケースあり
  • 会社設立手続き支援:5万〜20万円(設立時のみ)

会社設立直後の段階では、記帳代行と給与計算をまとめて依頼するケースが多く、月額顧問料と合わせると月5万〜10万円程度になることも珍しくありません。税理士と契約する際は、必ず「何がオプションで、何が顧問料に含まれているか」を書面で確認することが大切です。料金表や見積書に内訳を明記してもらうよう、遠慮なく依頼しましょう。

【年商別】株式会社の税理士顧問料・決算料の相場一覧表

年商別・税理士顧問料と決算料の料金早見表

株式会社が税理士と契約する際にかかる費用は、大きく「月額顧問料」と「決算申告料」の2種類に分かれます。月額顧問料とは毎月支払う基本料金で、税務相談や帳簿のチェックなどが含まれます。決算申告料とは年に一度、決算書・法人税申告書の作成にかかる料金で、一般的に「月額顧問料の4〜6ヶ月分」が目安とされています。

以下は年商(売上高)別の税理士費用相場をまとめた料金早見表です。

【年商別・税理士費用の目安】

─────────────────────────────

年商規模    | 月額顧問料  | 決算申告料

─────────────────────────────

1,000万円未満 | 1〜2万円  | 10〜15万円

1,000〜3,000万円 | 2〜3万円  | 15〜25万円

3,000〜5,000万円 | 3〜5万円  | 25〜35万円

5,000万〜1億円 | 4〜6万円  | 30〜45万円

1億〜5億円   | 6〜10万円 | 45〜80万円

5億円超     | 10万円〜  | 80万円〜

─────────────────────────────

たとえば年商3,000万円の中小企業が税理士と顧問契約を結ぶ場合、月額顧問料が約3万円・決算申告料が約25万円とすると、年間トータルの税理士費用は「3万円×12ヶ月+25万円=61万円」が一つの目安になります。設立直後の売上が小さいスタートアップでも、最低限の顧問契約であれば年間30〜40万円前後から対応してくれる税理士事務所は多く存在します。

訪問頻度による顧問料の違いをシミュレーションで比較

税理士の顧問料は「訪問頻度(サービス頻度)」によっても大きく変わります。訪問頻度とは、税理士が会社に来訪したり、面談・レビューを行う回数のことです。一般的には「年1回(決算時のみ)」「四半期ごと(年4回)」「毎月訪問」の3パターンに分かれます。

【年商3,000万円の会社の場合・訪問頻度別シミュレーション】

─────────────────────────────────

訪問頻度   | 月額顧問料 | 決算申告料 | 年間合計費用

─────────────────────────────────

年1回(決算のみ)| 1〜2万円 | 25万円  | 37〜49万円

四半期(年4回) | 2〜3万円 | 25万円  | 49〜61万円

毎月訪問    | 3〜5万円 | 25万円  | 61〜85万円

─────────────────────────────────

毎月訪問プランは費用こそかかりますが、経営上の疑問をその都度相談できるため、節税対策の精度が上がりやすいというメリットがあります。一方、設立間もない会社や業務がシンプルな事業者は「四半期訪問プラン」からスタートし、事業拡大に合わせてプランを変更するのが費用対効果の高い選択肢といえるでしょう。

実際に弊社が取材した東京都内のIT系スタートアップ(年商2,000万円)の代表者は、「最初は決算のみの格安プランにしたが、消費税の判定ミスが発覚してから四半期訪問に切り替えた。追徴税額を考えると最初から頻度を上げておけばよかった」と語っていました。訪問頻度はコスト削減のためだけでなく、リスク管理の観点からも慎重に選ぶことが重要です。

記帳代行の有無で年間費用はどれだけ変わる?

顧問料と決算申告料に加えて、「記帳代行費用」も見落とせないコスト要素です。記帳代行とは、毎月の売上・経費などの取引データを会計ソフトに入力する作業を税理士事務所に委託するサービスを指します。自社で経理担当者がいない中小企業やスタートアップでは、記帳代行を依頼するケースが多く見られます。

記帳代行の費用相場は「月額1〜3万円程度」が一般的ですが、仕訳件数が多いほど料金は上がります。以下に記帳代行の有無による年間コストの違いを示します。

【年商3,000万円・四半期訪問プランの場合】

  • 記帳代行なし:月額顧問料2万円×12+決算料25万円=年間49万円
  • 記帳代行あり:(顧問料2万円+記帳代行2万円)×12+決算料25万円=年間73万円

年間で約24万円の差が生じます。ただし、記帳代行を依頼すれば経理業務にかかる社内の人件費・時間を削減できるため、トータルで見るとコストパフォーマンスが高い場合も少なくありません。freeeやマネーフォワードなどのクラウド会計ソフトを活用して自社入力にすれば記帳代行料を節約できるため、税理士費用を抑えたい方は「自計化(自社で記帳)」を検討してみるのもおすすめです。

税理士費用を左右する5つの変動要因

①年商・売上規模:顧問料が段階的に上昇する仕組み

税理士の顧問料は、会社の年商(売上規模)に応じて段階的に設定されるのが業界の慣行です。これは「売上が大きいほど取引量や税務の複雑さが増す」という考え方に基づいています。

目安としては、年商1,000万円未満で月額1〜2万円台、年商1,000万〜3,000万円で月額2〜3万円台、年商1億円を超えると月額5万円以上が相場となります。顧問料の年商別相場は税理士事務所によって料金表が異なりますが、「年商が2倍になれば顧問料も1.5〜2倍になる」と覚えておくとイメージしやすいでしょう。

スタートアップや設立初年度の会社でも、将来の成長を見越して顧問契約を結ぶケースが増えています。この場合、初年度は低い年商帯の料金でスタートし、売上が伸びるにつれて再契約・料金改定を行うのが一般的な流れです。

②面談頻度と訪問形式:対面・リモートで変わるコスト

顧問契約における面談の頻度や形式も、税理士費用を左右する大きな要因のひとつです。一般的に、月1回の訪問ありと月1回のリモート面談では、月額料金に5,000円〜1万円程度の差が生じることがあります。

対面訪問が必要な場合は、税理士側の交通費や移動時間が料金に反映されるため、費用は高くなりやすい傾向にあります。一方、ZoomやChatsworkを使ったリモート顧問(クラウド顧問)であれば、同水準のサービスをより低コストで受けられるケースも増えています。

たとえば、年商5,000万円の製造業の会社が「月2回の訪問あり」で契約した場合、顧問料が月5万円超になることも珍しくありません。同じ規模でもリモートに切り替えると月3〜4万円台に収まるケースがあります。費用を節約したい方は、まず「本当に毎月対面が必要か」を見直してみるといいでしょう。

③記帳代行の有無:追加費用の最大の分かれ目

記帳代行とは、日々の売上や経費などの取引を会計ソフトに入力する作業を税理士事務所に委託するサービスです。この有無が、税理士費用の総額を大きく左右します。

記帳代行費用の相場は月額1〜3万円程度ですが、仕訳件数(1か月あたりの取引数)によって増減します。たとえば月50件以下なら月額1万円前後、月200件を超えると月額3万円以上になることも。クラウド会計(freee・マネーフォワードなど)を自社で導入すれば記帳代行を省ける場合もあり、コスト削減に直結します。

「記帳は自分でやるから顧問料を下げてほしい」という交渉は多くの税理士事務所で通用します。実際に記帳代行なしのプランは、ありのプランと比較して月額で1〜2万円安くなるケースが多いです。経理担当者がいる会社であれば、記帳代行を外すだけで年間十数万円のコスト削減につながります。

④業種の特殊性:建設業・医療・不動産は割増しになりやすい

業種によって税務処理の複雑さが異なるため、特定の業種では顧問料に割増しが発生することがあります。代表的なのが建設業・医療(クリニック)・不動産業の3業種です。

建設業は工事原価の管理や完成工事未収入金など特殊な会計処理が必要で、一般的な製造業や小売業と比べて仕訳の難易度が上がります。医療法人は診療報酬の仕組みや特有の税制優遇など専門知識が求められ、「医療専門の税理士」に依頼するケースがほとんどです。不動産業も減価償却や土地売却時の税務が複雑なため、専門対応費用がかかります。

これらの業種では、通常の顧問料相場に対して月額1〜2万円程度の業種加算が発生することを念頭に置いておきましょう。

⑤仕訳件数と申告の複雑さ:連結・外貨取引は要注意

同じ年商でも、1か月あたりの仕訳件数(取引数)が多ければ多いほど、税理士の作業量が増えるため費用は高くなります。たとえばECサイトを運営する会社は、1日に数十〜数百件の売上が発生するため仕訳件数が膨大になりやすく、記帳代行費用が一般的な小売業の2〜3倍になるケースもあります。

また、グループ会社がある場合の連結決算対応や、海外取引に伴う外貨建て仕訳・移転価格税制への対応が必要な場合は、別途スポット費用が発生します。相場は連結対応で年間20〜50万円、国際税務対応でさらに数十万円単位の追加費用がかかることもあります。

税理士に見積もりを依頼する際は、単に「年商いくら」だけでなく、月次の仕訳件数や取引の内容(国内のみか海外あるか)も正確に伝えることで、より精度の高い料金提示が得られます。費用を抑えたい中小企業は、この5つの変動要因を把握した上で、自社に合ったプランを比較検討するのが賢い選び方です。

株式会社設立時に税理士へ依頼するメリット・デメリット

設立時から依頼する3つの大きなメリット

株式会社を設立する際、税理士に早めに相談することで得られるメリットは非常に大きいです。具体的に3つのポイントから解説します。

① 決算期の設定と節税スキームの構築

設立直後に決算期をどう設定するかは、節税効果に直結します。たとえば、売上が集中する繁忙期を決算月に近づけすぎると納税資金が確保しにくくなります。税理士は業種・キャッシュフロー・消費税の免税期間(最大2期)を考慮しながら最適な決算月を提案してくれます。特に消費税の免税期間を最大限活用するためには、設立時の資本金設定や役員報酬の決め方まで戦略的に組み立てる必要があり、税理士なしでは見落としがちなポイントです。

② 各種届出書の正確な作成・提出

会社設立後には「青色申告承認申請書」「給与支払事務所等の開設届出書」「源泉所得税の納期の特例申請書」など、数多くの届出書を期限内に提出しなければなりません。これらを1つでも失念すると、青色申告の特典(欠損金の繰越控除など)が受けられなくなるケースも。税理士に依頼することで、こうした手続き漏れを防げます。

③ 補助金・融資サポートと事業計画書のアドバイス

税理士は会計・税務だけでなく、創業融資(日本政策金融公庫など)や各種補助金の申請サポートも得意としています。事業計画書の数値部分を一緒に作り込んでもらえるため、金融機関からの信頼度が上がり、融資審査の通過率向上にもつながります。スタートアップ期の資金調達において、税理士の存在は強力な味方になります。

見落とせない2つのデメリットとリスク

メリットが多い一方で、設立時から税理士を依頼することにはデメリットも存在します。正直にお伝えします。

① 費用負担が重くなる可能性がある

設立直後は売上が安定しない時期にもかかわらず、毎月の顧問料(月額1〜3万円程度)と決算料(年間15〜30万円程度)が発生します。資金繰りが厳しいスタートアップにとっては、この固定費が経営の重荷になることも。記帳代行まで依頼すると月額3〜5万円以上になるケースもあるため、自社でできる業務の範囲を明確にして、コストを調整することが大切です。

② ミスマッチが起きるリスク

税理士との相性や専門分野のミスマッチも見逃せないリスクです。たとえば、IT系スタートアップなのに製造業専門の税理士に依頼してしまうと、ストックオプションやSaaS事業特有の会計処理に対応できない場合があります。また、担当者がコロコロ変わる大手事務所では、きめ細かいコミュニケーションが取りにくいこともあります。設立時に「とりあえず近くの事務所に依頼した」という理由だけで選ぶと、後から変更する際に追加コストと手間がかかるため注意が必要です。

「依頼すべきか」を判断する3つの基準

では、設立時から税理士に依頼すべきかどうか、どう判断すればいいのでしょうか。以下の3点を目安にしてみてください。

基準① 年商・取引量の規模

設立初年度から月商50万円以上が見込める、または従業員を雇用予定がある場合は、早期から依頼するメリットが費用を上回ることがほとんどです。逆に、副業的なスモールスタートで当面は売上がほぼゼロの場合は、確定申告時期だけスポット依頼する選択肢も現実的です。

基準② 経理・会計の自社対応力

会計ソフト(freee・マネーフォワードなど)を使いこなせる人材が社内にいれば、記帳代行を省いて顧問契約のみに絞ることでコストを抑えられます。一方、経理担当者がいない場合は、記帳代行込みで依頼する方が結果的にミスが少なく安心です。

基準③ 融資・補助金の活用予定

創業直後に日本政策金融公庫の創業融資や各種補助金(ものづくり補助金・IT導入補助金など)を狙っているなら、設立時から税理士に伴走してもらうことを強くおすすめします。事業計画書の精度が格段に上がり、採択率・融資通過率の向上が期待できます。

メリット・デメリットを踏まえたうえで、自社の状況に合った判断をすることが、税理士費用を賢く使う第一歩です。

税理士費用を抑える7つの節約テクニック

①自計化+クラウド会計ソフトで記帳代行費用をゼロにする

税理士費用の中で意外と大きな割合を占めるのが「記帳代行費用」です。月額1〜3万円かかることも多く、年間では12〜36万円ものコストになります。これを削減する最強の手段が「自計化」、つまり自社で日々の帳簿入力を行うことです。

Freee・マネーフォワードクラウド・弥生会計オンラインなどのクラウド会計ソフトを活用すれば、銀行口座やクレジットカードの明細を自動取得・自動仕訳してくれるため、経理の専門知識がない経営者でも短時間で記帳が完結します。月額費用は2,000〜5,000円程度と格安。記帳代行を外注するよりも大幅なコスト削減が可能です。

税理士に「クラウド会計対応の事務所」を選ぶと、データ共有がスムーズになり顧問料の値引き交渉もしやすくなります。自計化の導入時だけ税理士にレクチャーを依頼するスポット対応も有効な方法です。

②訪問回数を減らしてリモート面談に切り替える

顧問税理士との面談を「毎月訪問」から「四半期に1回+月次はオンライン」へ切り替えるだけで、顧問料が月1〜2万円下がるケースがあります。税理士の移動コストや時間コストが削減されるためです。

ZoomやGoogle Meetを使ったリモート面談は、コロナ禍以降すっかり定着しており、多くの税理士事務所が対応済みです。画面共有でクラウド会計の数字を見ながら話せるため、対面と遜色ないコミュニケーションが取れます。

逆に「こちらから税理士事務所へ訪問する」という方法も有効です。税理士の訪問交通費や時間が節約できるため、料金交渉のカードとして使えます。月次訪問が必要かどうか、まずは自社の経営状況を踏まえて見直してみましょう。

③スポット契約と顧問契約を使い分ける

設立初年度や売上が少ない時期は、「顧問契約を結ばずにスポット(単発)契約だけ利用する」という選択肢も賢い節約テクニックです。決算・申告だけを依頼するスポット契約なら、年間15〜30万円程度に費用を抑えられることがあります。

顧問契約が本当に必要になるのは、①月次試算表をもとに経営判断をしたい、②融資・補助金申請のサポートが必要、③従業員が増えて給与計算や社保手続きが複雑になってきた、といったタイミングです。

スポット利用で税理士との相性を確かめながら、必要になった段階で顧問契約へ移行するという段階的アプローチが、費用対効果を最大化するコツです。年商が1,000万円を超えてくる時期が顧問契約切替の一つの目安とされています。

④複数の税理士事務所から相見積もりを取る

税理士費用には「定価」がありません。同じ業務内容でも事務所によって2〜3倍の価格差があることも珍しくないため、複数社から相見積もりを取ることが節約の基本中の基本です。

実践手順は次のとおりです。①税理士紹介サービス(税理士ドットコム・ミツモア・freee税理士紹介など)で3〜5社に一括見積もりを依頼する、②各社に「年商・業種・取引件数・クラウド会計利用の有無」を正確に伝える、③顧問料・決算料・記帳代行費用を合算した「年間総額」で比較する。

見積もり比較の際は「安さだけ」で選ばないことが重要です。対応速度・節税提案力・業種の得意分野なども評価軸に入れてください。相見積もりは値引き交渉の根拠にもなるため、現在の顧問税理士に費用の見直しを提案する際にも活用できます。

⑤年商・取引規模に合ったプランを正直に申告して適正料金にする

税理士費用は「年商」「月次取引件数」「業種の複雑さ」によって変動します。見積もり時に実態より大きく申告してしまうと、不要に高いプランに誘導されることがあります。逆に過少申告すると、後から追加費用が発生するトラブルも。

正直かつ詳細に自社の状況を伝えることで、適正なプランに落ち着き、余計なオプションを省いてもらいやすくなります。「現在の取引件数は月50件程度ですが、半年後には100件超える見込みです」といった将来情報も共有しておくと、長期的に見てコスパの良い契約を組めます。

⑥税理士の専門特化・業種特化を活用する

飲食業・IT・不動産・医療など、特定の業種に特化した税理士事務所は、業種特有の経費処理や節税パターンに精通しているため、作業効率が高く料金が抑えられる傾向があります。また、同業種の事例を多数持っているため節税提案の質も高く、費用対効果が大きくなりやすいです。

「安い税理士=節税できない」では意味がありません。専門特化の税理士に依頼することで、顧問料以上の節税効果が得られた事例も多くあります。税理士を選ぶ際は料金だけでなく、自社の業種・事業フェーズに合った専門性があるかどうかを必ず確認しましょう。

⑦定期的に契約内容を見直し不要サービスを解約する

顧問契約を結んだままサービス内容を見直さないでいると、「使っていない月次訪問」「実は自社でできる給与計算代行」などのオプションに毎月費用を払い続けることになります。年に一度は税理士と契約内容を棚卸しし、不要なサービスを整理する習慣をつけましょう。

例えば、従業員が少なく給与体系がシンプルな場合は、給与計算を自社のクラウド給与ソフトで対応し、税理士への委託を外す選択肢もあります。会社が成長して業務が複雑になれば改めて追加すればよいのです。

「税理士 費用 節約」の観点では、契約締結時だけでなく、継続的な見直しこそが長期的なコスト削減に直結します。税理士費用の年間総額を毎年確認し、費用対効果を冷静に評価することが、賢い中小企業の税理士選び・活用の基本姿勢です。

失敗しない税理士の選び方|費用だけで判断しない5つのチェックポイント

チェックポイント①|担当者の資格・経験年数を確認する

税理士事務所に依頼した場合、実際に対応するのが「税理士本人」ではなく「無資格のスタッフ」であるケースは珍しくありません。特に低価格を売りにしている事務所では、補助スタッフが記帳や申告書の作成を担当し、税理士はハンコを押すだけ、という実態も存在します。

契約前に「担当者は税理士資格を持っているか」「税務調査の立会い経験は何件あるか」を必ず確認しましょう。資格の有無だけでなく、自社と同じ業種・規模の会社を担当した実績があるかどうかも重要な判断軸です。

チェックポイント②|レスポンスの速さ・コミュニケーション頻度を見極める

「顧問料を払っているのに、メールの返信が3日以上来ない」というトラブルは、中小企業の経営者から頻繁に聞かれる不満のひとつです。法人 税理士 顧問料 相場の安さだけに目を向けてしまうと、面談回数の削減や連絡の遅さという形でサービス品質が低下するリスクがあります。

初回の問い合わせ時点でのレスポンス速度は、契約後の対応品質を測るバロメーターになります。「原則24時間以内に返信」「チャットツールでの連絡可」といった体制を明示している事務所を選ぶと安心です。契約前の無料相談を積極的に活用し、担当者との相性を確認してください。

チェックポイント③|業種・規模への特化実績を確認する

税理士にも「得意分野」があります。飲食業・IT・医療・不動産・製造業など、業種ごとに税務の論点や節税ポイントは大きく異なります。自社と同じ業種の顧問実績が豊富な税理士を選ぶことで、業界特有の経費処理や補助金申請のアドバイスが期待できます。

中小企業 税理士 選び方として、「同業種の顧問先が何社あるか」「その業種特有の節税スキームを提案した事例はあるか」を具体的に質問してみましょう。ホームページやインタビュー記事で実際の顧問先の声(体験談)が掲載されている事務所は、信頼性の高い判断材料になります。

チェックポイント④|顧問料に含まれる業務範囲を明確にする

税理士 報酬 料金表を見て「月額2万円〜」と安く感じても、実際には記帳代行・年末調整・税務調査対応などがすべて別料金というケースがあります。税理士 記帳代行 費用や税理士 決算料 相場は事務所ごとに大きく異なるため、「月額顧問料で何の業務までカバーされるのか」を契約前に書面で確認することが必須です。

【契約前に確認すべき主なチェック項目】

  • 記帳代行は含まれるか(月額料金に含む/別途費用)
  • 決算申告・法人税申告は顧問料に含まれるか
  • 年末調整・給与計算は対応範囲か
  • 税務調査の立会いは追加費用が発生するか
  • 社会保険や助成金の相談は対応可能か

これらを曖昧なまま契約すると、後から「追加費用」が続出して年間コストが想定の1.5〜2倍になるケースも実際に起きています。

チェックポイント⑤|複数の事務所を比較・見積もりを取る

税理士 費用 節約の最大のコツは、1社だけで即決しないことです。少なくとも2〜3社から見積もりを取り、サービス内容と料金を比較することで、自社にとって最適なコストパフォーマンスの事務所を見つけられます。

最近では、税理士紹介サービスや一括見積もりプラットフォームを使えば、会社設立 税理士 費用の相場感を把握しながら複数の事務所を効率よく比較できます。価格だけでなく、担当者の印象・提案力・専門性を総合的に評価し、長期的に信頼して任せられるパートナーを選ぶことが、法人経営の安定につながる最善の選択です。焦って安さだけで決めた結果、数年後に事務所を変える「乗り換えコスト」が発生するリスクも忘れないようにしましょう。

【ケーススタディ】年商別・株式会社の税理士費用シミュレーション

ケース①:年商1,000万円の1人会社(スタートアップ・個人に近い規模)

会社を設立したばかり、または売上規模がまだ小さい1人会社のオーナーにとって、税理士費用は大きな固定費に感じられます。このケースでの年間コストの目安は以下の通りです。

【年間費用シミュレーション】

  • 顧問契約のみ(月1回訪問):月額2万〜3万円 × 12ヶ月 + 決算料10万〜15万円 = 年間34万〜51万円
  • 記帳代行込み:月額3万〜5万円 × 12ヶ月 + 決算料10万〜15万円 = 年間46万〜75万円
  • フルサポート(給与計算・社会保険手続き含む):月額5万〜8万円 × 12ヶ月 + 決算料15万〜20万円 = 年間75万〜116万円

この規模では、自分でクラウド会計(freee・マネーフォワードなど)を使って記帳を行い、税理士には月次チェックと決算・申告のみ依頼する「顧問契約のみ」プランが費用対効果の面で最適です。年間35万円前後に抑えられるため、コストを最小化しながら適切な税務サポートを受けられます。本業に集中しつつ節税アドバイスも得られるのは、税理士を持つ大きなメリットです。

ケース②:年商5,000万円の中小企業(従業員5〜10名規模)

従業員が増え、売上も軌道に乗ってきた中小企業では、経理処理の量が増えるため、税理士への依存度が高まります。この規模になると、記帳ミスや税務申告の誤りが会社の資金繰りに直結するため、専門家のサポートが不可欠です。

【年間費用シミュレーション】

  • 顧問契約のみ(月1〜2回訪問):月額3万〜5万円 × 12ヶ月 + 決算料20万〜30万円 = 年間56万〜90万円
  • 記帳代行込み:月額6万〜10万円 × 12ヶ月 + 決算料20万〜30万円 = 年間92万〜150万円
  • フルサポート:月額10万〜15万円 × 12ヶ月 + 決算料25万〜35万円 = 年間145万〜215万円

この規模では「記帳代行込み」プランが最適です。専任の経理担当者を雇うと年収300万〜400万円以上のコストがかかりますが、記帳代行込みの顧問契約なら年間100万〜150万円程度で済みます。コスト削減と正確な経理処理を両立できる点で、費用対効果が高い選択といえます。また、税理士の月次訪問により、資金繰りや節税対策についても定期的なアドバイスを受けられるため、経営判断のスピードアップにもつながります。

ケース③:年商3億円の成長企業(従業員30〜50名規模)

年商3億円を超えてくると、税務申告の複雑さが増し、税務調査のリスクも高まります。また、融資や投資家対応など、財務戦略の重要性が一段と増してくる段階です。この規模では、税理士費用を「コスト」ではなく「投資」として捉えることが経営的に正しい判断です。

【年間費用シミュレーション】

  • 顧問契約のみ(月2回訪問):月額10万〜15万円 × 12ヶ月 + 決算料40万〜60万円 = 年間160万〜240万円
  • 記帳代行込み:月額15万〜20万円 × 12ヶ月 + 決算料40万〜60万円 = 年間220万〜300万円
  • フルサポート(税務顧問+経営コンサル):月額20万〜30万円 × 12ヶ月 + 決算料50万〜80万円 = 年間290万〜440万円

この規模になると、専任経理担当者を内製化しつつ、税理士には「顧問契約のみ」もしくは高度な節税・経営戦略を含む「フルサポート」のいずれかを選ぶケースが多いです。特に、節税対策や事業承継、M&Aなども視野に入ってくる場合は、フルサポートの費用対効果が非常に高くなります。実際に年商3億円規模の企業が適切な節税対策を講じると、法人税の負担を年間数百万円単位で削減できるケースもあり、税理士報酬を大きく上回るリターンが期待できます。

【3パターン比較表:プラン別年間費用まとめ】

年商規模 顧問のみ 記帳代行込み フルサポート
1,000万円 34〜51万円 46〜75万円 75〜116万円
5,000万円 56〜90万円 92〜150万円 145〜215万円
3億円 160〜240万円 220〜300万円 290〜440万円

どの規模でも共通して言えるのは、「自社の経理リソースに合わせてプランを選ぶ」ことが費用を最適化する鍵だということです。クラウド会計を活用できる体制があれば顧問のみで十分ですが、経理担当がいない場合は記帳代行込みプランが現実的な選択肢となります。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

目次